小説

忘れられた巨人

評価:5.0忘れられた巨人作者: カズオイシグロ出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2015/11/13メディア: Kindle版この商品を含むブログを見るアーサー王亡き後の英国を舞台とした、ある老夫婦アクセルとベアトリスの物語。 古くからその土地に暮らしてきたブリ…

さらば愛しき女よ

評価:4.0さらば愛しき女よ ハヤカワ・ミステリ文庫 HM 7作者: レイモンド・チャンドラー,清水俊二出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2012/08/01メディア: Kindle版この商品を含むブログ (4件) を見る『ロング・グッドバイ』は村上春樹訳だったので、こちら…

君の膵臓をたべたい

評価:4.0君の膵臓をたべたい (双葉文庫)作者: 住野よる出版社/メーカー: 双葉社発売日: 2017/04/27メディア: Kindle版この商品を含むブログ (1件) を見る活発で誰からも好かれる人気者の高校生の女の子、山内桜良(さくら)は、誰にも話していない秘密があ…

騎士団長殺し 第2部 遷ろうメタファー編

評価:4.5騎士団長殺し :第2部 遷ろうメタファー編作者: 村上春樹出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2017/02/24メディア: 単行本この商品を含むブログ (60件) を見るようやく読み終えた。 村上春樹作品が発表されるペースにはある程度おきまりのパターンという…

ロング・グッドバイ

評価:5.0ロング・グッドバイ フィリップ・マーロウ (ハヤカワ・ミステリ文庫)作者: レイモンドチャンドラー出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2016/01/29メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る清水俊二訳の『長いお別れ』は随分前に読んでいるのだ…

騎士団長殺し 第1部 顕れるイデア篇

評価:4.0騎士団長殺し :第1部 顕れるイデア編作者: 村上春樹出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2017/02/24メディア: 単行本この商品を含むブログ (72件) を見る肖像画家の「私」は、3月のある日突然、3歳下の妻から一緒に暮らせないと言われ、離婚する。 物…

ボイスレコーダー

飲み会の記憶というのは、酒を飲んでしまうとほとんど忘れてしまう厄介なものだ。 楽しい時間だったということは覚えていても、時間が経つとその内容もすっかり忘れ、食べたものも忘れてしまう。 あるときいいことを思いついた。ボイスレコーダーだ。最近の…

八日目の蟬

評価:4.5八日目の蝉 (中公文庫)作者: 角田光代出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2012/12/19メディア: Kindle版購入: 1人 クリック: 1回この商品を含むブログを見るとある女性が、生まれたばかりの女の子を誘拐し、そのまま育てていく物語……読むまでの…

新撰組血風録

評価:5.0新選組血風録 〈改版〉 (中公文庫)作者: 司馬遼太郎出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2015/06/26メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る新選組の凄惨な人間模様を、様々な登場人物の視点から描いた群像劇。 個人的に、新選組の人物像が…

わたしを離さないで

評価:5.0わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)作者: カズオ・イシグロ,土屋政雄出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2012/08/01メディア: Kindle版購入: 1人 クリック: 2回この商品を含むブログ (9件) を見るイギリスのとある施設ヘールシャムで幼年期から少…

IT

評価:4.0合本 IT【文春e-Books】作者: スティーヴン・キング出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2017/10/03メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る刊行された当時、図書館で予約したものの、随分待たされた揚げ句、せっかく順番が回って来たのに忙し…

生ける屍の死

評価:4.5生ける屍の死(上) (光文社文庫)作者: 山口雅也出版社/メーカー: 光文社発売日: 2019/03/22メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る生ける屍の死(下) (光文社文庫)作者: 山口雅也出版社/メーカー: 光文社発売日: 2019/03/22メディア: Kind…

日の名残り

評価:4.5日の名残り (ハヤカワepi文庫)作者: カズオ・イシグロ,土屋政雄出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2012/08/01メディア: Kindle版購入: 1人 クリック: 1回この商品を含むブログを見る1956年。ダーリントンホールの執事として長年ダーリントン卿に仕…

ソロモンの偽証 第I部 事件

評価:4.0ソロモンの偽証 第I部 事件作者: 宮部みゆき出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2012/08/23メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 43回この商品を含むブログ (113件) を見る1990年の冬。中学二年生の柏木卓也が学校の屋上から転落して死亡してしまう。 …

『舟を編む』

評価:4.5 (Amazon) 辞書編集に長年携わってきた松本先生と編集者荒木が、営業部の馬締(まじめ)と出会って国語辞典『大渡海』の編纂に情熱を注ぐ物語。 生真面目で不器用な馬締と女板前の香具矢の出会いは、些か現実離れしているとは思うけれど、辞書編纂…

『夏への扉』 ロバート・A・ハインライン著、福島正実訳

評価:5.0 (Amazon) この作品が1956年に書かれたことを考えると、奇跡的なSF名作だといえる。 第二次世界大戦後たった10年で、自動掃除機やCADのような製図機、外部メモリの登場を予見している。ダンが図書館で捲る新聞は、画面の右下を押すとページがロール…

『その女アレックス』 ピエール・ルメートル

評価:4.0 (Amazon) 2015年度「このミステリーがすごい」海外作品のトップということで、さすがに切れ味が鋭く読み応えのある作品。グロさも満点だし、描かれる事件の状況が状況なので、イスラム国の人質事件が明らかになってからは読むのを一時中断していた…

『満願』 米澤穂信

評価:4.0 (Amazon) 「このミステリーがすごい」2015年版(対象は2014年)の国内ベスト作品。 警察官には向いていなかった新人警官の殉職を描いた「夜警」。 自殺者がやってくるという宿で発見された遺書を巡る「死人宿」。 鬼子母神伝説をテーマに描く「石…

『宮本武蔵』 06 空の巻

評価:4.5 (Amazon) 一乗下り松での吉岡一門との闘いの後、武蔵は江戸表に向かう。又八、小次郎、お杉婆などもそれぞれ江戸に向かい、舞台は江戸へと移るのである。 武蔵は法典ヶ原で開墾し、そこで知り合った伊織とともに再び江戸に向かった。 夢想流仗術の…

グイン・サーガ 第20巻 『サリアの娘』

評価:4.5 (Amazon) ついに表紙が加藤直之さんから天野喜孝さんに。感涙。天野グイン、やっぱりいいなぁ。 舞台はノスフェラスから陰謀渦巻くサイロンに。 そしてメインはグインの意外な策士っぷりと、マリウスとイリスの恋バナへ。 いやぁ、やっぱりこの巻…

『グイン・サーガ』第4巻 ラゴンの虜囚

評価: (Amazon) モンゴール軍を奇襲作戦で翻弄するセム族連合軍だったが、数で劣る彼らの不利は明らかだった。そこでグインは、狗頭山の向こうに住むというノスフェラスのもうひとつの類人族・ラゴンの援軍を得るために単騎行動を取る。砂漠嵐に巻き込まれ…

『万能鑑定士Qの事件簿II』 松岡圭祐

評価: (Amazon) 1作目の後編という位置づけ。これ以降は、各巻完結。 週刊角川の記者・小笠原悠斗と『万能鑑定士Q』の凜田莉子が、ハイパーインフレに見舞われた日本で偽造紙幣事件を追う。 舞台は沖縄と東京に分かれ、数々のミスリードの末に莉子は事件の…

『万能鑑定士Qの事件簿I』 松岡圭祐

評価: (Amazon) 松岡圭祐著。 2010年4月から、隔月で全12巻が刊行された『万能鑑定士Qの事件簿』シリーズの1作目。 町中に貼られた「力士シール」を取材するため週刊角川の記者・小笠原悠斗が『万能鑑定士Q』という看板を掲げた店を訪れる。そこに現れた…

『虐殺器官』 伊藤計劃

評価: (Amazon) 伊藤計劃のデビュー作。 米情報軍の特殊部隊のひとつ、特集検索群i分遣隊に所属するクラヴィス・シェパードの独白という形式で構成されたSF。 サラエボで核爆発が起きた後、先進国はテロ対策として高度な管理社会を構築し、物流だけでなく人…

『グイン・サーガ』第3巻 ノスフェラスの戦い

評価: (Amazon) モンゴールのアムネリスに追われるグインたちは、セム族を結集させて起死回生を図る。 一方、モンゴールのノスフェラス進攻の真の意図は、パロの古代機械の秘密を握る聖双児の捕獲だけに留まらなかった。それは、キタイの魔術師カル・モルが…

『一九八四年』ジョージ・オーウェル

評価: (Amazon) ジョージ・オーウェルの代表作。『動物農場』でスターリンの社会主義独裁体制を風刺したオーウェルが、1948年に近未来の超統治国家を描いた作品。 主人公のウィンストン・スミスは、オセアニアの真理省(ミニトゥルー)で働く39歳の記録官。…

『グイン・サーガ』第2巻 荒野の戦士

評価: (Amazon) モンゴール軍に追われる形でノスフェラスに進んだ記憶を失った豹頭のグイン、災いを呼ぶ紅の傭兵イシュトヴァーン、パロの真珠リンダとレムス、そしてセムの娘スニ。これを察知したモンゴール公女アムネリスは、魔道士ガユスを伴い大軍を編…

『ハンガー・ゲーム』下

評価: (Amazon) 第12地区代表のカットニスとピータは、ハンガー・ゲーム開始してほどなく、再会する。しかし、ピータはなぜかプロたちの集団と行動を共にしていた。準備期間中に示していたピータの優しさはマヤカシだったのか。カットニスは半信半疑に陥り…

『ハンガー・ゲーム』上

評価: (Amazon) 近未来の北アメリカに築かれた国家パネムは、高度に発達したキャピトルとそれを囲む辺境の第1から第12までの地区で構成されていた。 キャピトルは辺境地区を政治的に統制し、それぞれの地区から12歳から18歳までの少年と少女を「贄」として…

『グイン・サーガ 第1巻 豹頭の仮面』

評価: (Amazon) 栗本薫が約30年、130巻+外伝22巻に渡って書き連ねた『グイン・サーガ』の第1巻。初版は1979年。日本のカオス的なサブカルチャーが芽吹いた80年代のまさに前夜である。 初めて読んだのは高校生の頃だった。長編ファンタジーに初めて触れたの…