マンガ、映画の感想をベースに、たまにいろいろ書いてます。


『伝説巨神イデオン 接触篇/発動篇 【劇場版】』 イデ発動、というより富野節発動

評価:3.0

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これまた古いアニメの劇場版なんですが。

元々はテレビのアニメ番組だったんですが、登場するメカもイマイチだし、世界観が富野節全開で暗いし、どんどん人が死んでいくし(そりゃもうZガンダムの比じゃないくらい死ぬ)で、視聴率が低迷して打ち切られた伝説の番組だそうです。『接触篇』がTVアニメシリーズの総集編、『発動篇』が+αのようです。

人知を超えたメカ・イデオン(とソロシップ)の動力源であるイデとは一体何なのか、イデは人類に何をさせようとしているのか、ということがテーマになっています。『2001年宇宙の旅』に影響を受けた、という雰囲気が漂っています。

ガンダムの後番組で、しかも富野由悠季氏が監督しているということでかなり期待されてたのに、主人公がアムロではなくアフロだということと、イデオンがなんとなくジムっぽいので弱そうだという理由だけで、観なかった過去を思い出しました。

今にして思うと、当時観たとしても全く理解できなかっただろうなぁと思います。いや、今観てもよくはわからないんですが。まぁ、視聴率は確かに低かったんだろうなぁとは思いました。

接触篇・発動篇だけでは、充分にキャラクターの深みが伝わってこないので、ちゃんとTVアニメ版を観た上で観た方がいいんでしょうね。あらすじはわかったけど、キャラ構成がどうしてもガンダムと被ってしまって、カーシャはミライさんにしか聞こえませんでした。ほかにも、シェリルはセイラさんだし、カララはマチルダさんだし。

TVアニメの劇場版というのはやはり、TVアニメを観てからじゃないとダメなんだなということがよくわかりました。結構重要なキャラが回想シーンでいつの間にか死んでたりするし(汗)。

テーマ自体は結構壮大なんですけどね。アニメで語るには時代がまだ早すぎたような気がしました。「じゃあ、私たちはなんのために生きてきたっていうの!」まさに富野ワールドが発動してます。