マンガ、映画の感想をベースに、たまにいろいろ書いてます。


2018年の個人的まとめ

さて。気づけばもう年の瀬。既に年末休みモードに入っている方も多いと思います。

2018年もいろいろありました。こういうときに振り返っておかないと、後々になって「2018年ってどういう年だったっけ?」と思い出せなくなります。

そんなわけで、個人的なまとめをやって一年を振り返りたいと思います。

今年は、朝日杯将棋オープン戦藤井聡太五段(当時)が優勝しました。

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私自身はこのイベントを仕立てる側でしたので、感慨もひとしおでした。1月に名古屋で藤井四段(当時)が佐藤天彦名人を破り、そのままの勢いで有楽町で羽生善治竜王(当時)、広瀬章人八段(当時)を降して優勝しました。

藤井さんと言えば、舞台の対局会場に入る前に、自身が持ち込んだペットボトルについて、「ラベルはがした方がいいですよね?」と聞かれたのが印象的でした。これから大観衆の前で羽生さんと対局する直前ですよ。それなのにこの気配り。いやはや、すごいものです。

そんな興奮もさめやらぬ中、3月2日にA級順位戦最終局を迎えます。豊島将之八段(当時)がスタートダッシュを決めたシーズンでしたが、最後になって大混戦。その結果、最終局で手空きだった羽生竜王も含めた6人によるプレーオフになりました。

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6人によるプレーオフは史上初。王将戦七番勝負で戦っている最中の久保利明王将、豊島八段戦から始まり、佐藤康光九段、広瀬八段、羽生竜王稲葉陽八段と順に対局するパラマス方式。その激戦を制したのが羽生竜王でした。

4月からの名人戦では、佐藤天彦名人に羽生善治竜王が100期目のタイトルをかけて挑戦することになりました。結果は佐藤名人の4勝2敗で三連覇達成。羽生竜王はこの後、豊島八段に棋聖を取られ、さらに広瀬八段に竜王も取られ、ついに無冠となったのでした。

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一方、囲碁界では。

井山裕太七冠が羽生善治竜王とともに国民栄誉賞を受賞。井山一強時代が続くかと思われましたが、碁聖戦で許家元七段(当時)にまさかの三連敗。2017年秋に名人位を獲得して二度目の七冠を達成していましたが、ここで六冠に。

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そして囲碁名人戦では張栩九段が挑戦者としてカムバック。一進一退の攻防の末、最終局で井山名人を破り、十期ぶりの名人位獲得となりました。井山名人はこれで五冠に。この後、王座戦天元戦といずれも最終局でなんとか勝ち越し、防衛。タイトル獲得数通算43期となり、趙治勲名誉名人の記録を塗り替えました。

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いやはや。振り返ってみると今年は凄い一年でした。

勝敗はこの世界の常ですが、勝つのも負けるのも紙一重なのに、結果がこうも違うんですよね。羽生さんがこのまま無冠のままで終わるとも思えませんし、井山さんも世界戦を視野に入れてさらなる成長をしてくれると思っています。

囲碁界も若手の成長著しい中、張栩名人が復活したのは個人的にはとても嬉しかったです。最初に囲碁名人戦を担当したときから接していますが、その間の苦労もよく存じていますし、名人就位式の挨拶は格別でした。

来年はどんな一年になるでしょうね。まずは朝日杯名古屋対局からですね。

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