マンガ、映画の感想をベースに、たまにいろいろ書いてます。


バタフライ・エフェクト2

評価:2.0

船橋のとあるバーで知り合った人と『バタフライ・エフェクト』の話をして、続編が出ていることを知った。
ということで、今回、TSUTAYAで『バタフライ・エフェクト』シリーズを一気に借りてきた。
物語の繋がりはほとんどない。記憶喪失の一例として、前回の主人公エヴァンの父親の記事が出てくるくらい。

オープニングはなかなか衝撃的で期待が高まるのだが、話が進むうちに「そうじゃない」感が積もっていく。
主人公のニック・ラーソンは、恋人のジュリー、親友のトレバー、その彼女アマンダと4人でジュリーの誕生日を海の見える校外で過ごしている。
楽しい時間を過ごしていたニックたちだったが、会社の同僚ブリストルから仕事の電話が入り、急遽戻ることになった。
その帰路でとある事故に巻き込まれる。
ニックが自分の「過去に戻る」能力に気づくのはそれからさらに一年後。その方法は前回のエヴァンの父親が語っていたものと同じだった。

前回がやや低予算ながら複雑で振れ幅の大きい「バタフライ・エフェクト」だったのに、今回は残念ながらそこまで振れ幅が大きくない。
俗っぽいならいっそもっと徹底的に俗っぽく成功するために何度でも過去を変えるなどすればいいものを、と思ってしまう。
前回のエヴァンのタイムリープは、身体への負担が大きすぎる雰囲気がよく出ていたし、それぞれに過去に戻って変えざるを得ない事情があった。
しかし、今回は、確かに鼻血は出るものの、ダメージが蓄積される雰囲気もない(ニックがタフそうなこともあり)。
前回のようなそれぞれの少年少女たちのトラウマ的なできごとに影響を及ぼすことで大きく世界が変わるようなダイナミックさと繊細さの絶妙のバランスが、今回は決定的に欠けている。
どちらかというとそういうのを望んで続編を見た人たちを、表面的なタイムリープモノのアクションホラー風味にしてしまったような残念感で包んでしまう。

ん~。手元に3もあるのだが……(笑)。