持ち時間を見つめ直す

囲碁でも将棋でも、対局には持ち時間というものがある。

お互いに同じ持ち時間を使って対局することで、条件を同じにして勝負する。

考えることが多い場面で自分の持ち時間を使って深く考えることもできるし、研究済みの局面ということであまり時間を消費せずに手を進めることもできる。

そして、ある程度時間が経ったところで、「時間付け」というものを確認する。囲碁にも将棋にも同じような「時間付け」が存在し、どの手にどれくらい時間を使ったかが記録されている。対局中継の映像を見慣れている人であれば、対局者が記録係に紙を見せてもらう場面があるのをご存じかもしれない。それが「時間付け」である。

自分の時間の使い方というのは、わかっているようで案外わからないものなのだ。だから、客観的な記録を見て確認する。自分に残された時間もわかるし、相手がどこに時間をかけたかも改めて確認することができる。

この「時間付け」を、普段の生活でも使ってみるとどうなるんだろうと、ふと思った。

スマホをいじってる時間や特に見たいわけでもないテレビ番組をボーッと見ている時間、うたた寝をしている時間、飲み過ぎていつの間にか寝落ちしている時間……。改めて振り返ってみると、なんと無駄な時間が多いことかと思わざるを得ない。

そんなわけで、目的意識を持って何かをしている時間を、睡眠時間も含めて「時間管理」するようにしてみた。

最初はスマホのアプリでそういうものを使おうかとも思ったのだが、なかなか思うようなものがなかった。確かに時間の積み上げがグラフになってくれるものもあるし、使いようによっては便利なものもある。ただ、そういうのはカテゴリー設定をどうしようと悩んだりとか、時間が5分単位だったり、ネット環境がないと使えなかったりしてイマイチだった。

結局、Evernoteに開始・終了時間とやったことをメモしておき、後ほどExcelに打ち込むという方法に落ち着いた。Excelは計算式で月ごとのカテゴリごとの時間を自動計算させたりはしているが、基本的にただ開始時間と終了時間の差を記録していくだけのものだ。

こうやって自分の行動時間を把握することで、例えばその日の就寝時間までの残りを逆算して、残り○分ならドラマ▲くらいなら録画消化できるなとか、マンガ■は時間かかるけど、小説×なら1章分くらい読めるんじゃないか、なんてことを予測できるようにもなった。今月はマンガばっかり読んでるからそろそろ小説を読もうかなとか、漢検の勉強や文章を書いたりなんていうことも意識的にするようになった。

また、お酒を飲んだ日はやはり時間を無駄にしてしまっている傾向が強いということもわかってくる。また、睡眠(これは睡眠アプリを使っているが)の質も悪いということもわかってきた。

家でも結構晩酌をする方なのだが、それも最小限に抑え、夜の時間を有効に使うように心がけるようにもなった。

そういえば、高校生の頃に勉強時間を30分ごとに方眼紙に記録していたことを思い出す。あれも、時間配分を意識するのに大いに役に立った。

持ち時間を見つめ直すというのは、案外生活そのものを見返すきっかけになるのだと、改めて実感している。