第78期将棋名人戦第6局が8月14日、15日に大阪市の関西将棋会館で行われました。
結果はご存じの通り、先手の渡辺明二冠が勝ち、4勝2敗で七番勝負を制しました。豊島将之名人は、2勝1敗と白星が先行したものの、同時進行の叡王戦が激戦となっている影響もあってか、防衛失敗となってしまいました。
第6局のイラストをまとめました。
最近ハマりつつある油彩調のイラストです。
続いて、立会人の谷川浩司九段、副立会の北浜健介八段、村山慈明六段です。クロッキーデッサンが好きなので、ちょっとそういうテイストを強めに出してみたんですが、あんまり成功しているとは言えないイラストになりました(汗)。
というわけで、反省していつもの水彩調に戻したイラスト。この構図は朝日杯でひたすら描いているので、もはや身体に染み込んでいます。
続いて2日目。
封じ手開封の直前を描いたイラストです。御上段の間の掛け軸を描きたいというのがあり、木村義雄第十四世名人、大山康晴十五世名人、中原誠十六世名人の掛け軸が並んでいます。封じ手を運んでいる立会人の谷川浩司九段に隠れている形になっていますが、そこには十七世名人の資格を持つ谷川浩司九段ご自身の書があります。
この絵は結構時間をかけてしっかり描きました。背景は谷川九段の書も描き込んでいます。背景、豊島名人、渡辺二冠、谷川九段をそれぞれ別レイヤー(さらにフォルダ化してます)としているので、フォーカスを切り替えることもできます。
こちらは谷川九段にフォーカスを当てたバージョン。
谷川九段がいないバージョンにすることも可能です。
デジタルで描いていると、こういうこともできるので楽しいです。
こちらは、第6局の関係棋士、観戦記者のみなさんです。山口絵美菜女流1級の観戦記は女流棋士ならでは視点もあり、非常に読み応えがあります。
こちらは新名人誕生の記者会見の様子をイラストにしたものです。今期は新型コロナの影響もあり、二度の開幕延期を経て、前夜祭や大盤解説会などのイベントも実施できませんでした。行けなかった開催地もあり、イベントを楽しみにしていたファンのみなさんにもご迷惑をおかけしました。
その代わりになればという想いでイラストを描き始め、カメラも買って写真を撮るようになり、みなさんにお届けすることができました。自分自身にとっても、これまでの名人戦とは全く違う思い出深い七番勝負となったように思います。