マンガ、映画の感想をベースに、たまにいろいろ書いてます。


『龍と苺』第1巻 将棋界に響が現れたとしたら

評価:4.0

『響 ~小説家になる方法~』の柳本光晴の新作は、まさかの将棋だった。
将棋界では、女流棋士棋士とは別の基準でプロとして活動している。これまで、奨励会三段リーグを突破して「棋士」となった女性はいない。
女流棋戦で絶大な強さを誇る里見香奈女流四冠ですら、三段リーグまで登り詰めたものの、年齢制限で退会を余儀なくされた。
現在、西山朋佳女流三冠が三段リーグに挑戦中で、前期はあともう少しでプロ入りできるかという順位にまでなった(次点)。
そんな状況を知っていると、このマンガの主人公藍田苺はありえない設定なのだが、『響』を読んでいればこれはそういうマンガなのだということがわかる。
響をそのまま将棋界に持ってきた、という感じなので、好き嫌いはかなり分かれるだろうと思う。
個人的にはめちゃくちゃ面白かった。これくらい突き抜けてる将棋マンガがあってもいい……と思ったが、『月下の棋士』とか『ハチワンダイバー』とか、将棋マンガは意外と突き抜けてるマンガも多いんだよなぁと思う。
今後も期待したい。