マンガ、映画の感想をベースに、たまにいろいろ書いてます。


『約束のネバーランド』第20巻 寂しくもあるが心地よくもある

評価:5.0

最終巻。
ピーター・ラートリー、イザベラ、レウウィス大公、ムジカ。それぞれに待ち受ける運命とは。
そして彼とエマが交わした「約束」とは。
これだけの物語をこの巻数でまとめたのがスゴい。
この作品を読む直前にたまたまカズオ・イシグロの『わたしを離さないで』を読んでいたので、エマたちの境遇に既視感があったのだが、そこはそれ。より少年誌らしい「敵」である「鬼」が登場し、さらに謎解きミステリーの要素も加わって、一気にのめり込んだ作品だった。
特にグレイス=フィールド脱出までの展開は、これまでの謎解きミステリーものにはない緊迫感と危機感があり、読んでてわくわくしていた。
このところ、週刊少年ジャンプの連載マンガの終了が相次いでいるように思えるが、作品をちゃんと終わらせる潔さが窺える。寂しくもあるが、心地よくもある。
アニメの第2部も1月から始まるということで、そちらも楽しみにしたい。