マンガ、映画の感想をベースに、たまにいろいろ書いてます。


64(ロクヨン) 重厚にして骨太

評価:4.0

64-ロクヨン-前編

64-ロクヨン-前編

  • 発売日: 2017/03/09
  • メディア: Prime Video
64-ロクヨン-後編

64-ロクヨン-後編

  • 発売日: 2017/03/09
  • メディア: Prime Video

横山秀夫原作。
たった7日間しかなかった昭和64年に発生した身代金目的の少女誘拐殺人事件を追っていた三上は、この事件の時効を1年後に控えた現在、県警広報官となっていた。
記者クラブと県警の板挟みに苦しみながら、個人としては17歳の引きこもりの娘が家出をしているという悩みも持つ三上を中心に、事件を巡って様々な人間模様が展開していく。
原作がしっかりした重厚で骨太な作品だっただけに、映画版も非常にしっかり作られている。
なんと言ってもキャストがすごい。主役級の俳優が脇を固めていて、重厚さを支えている。
ピエール瀧が三上を演じた全5回のドラマ版も良かったが、やはり映画版のキャストの豪華さには敵わない。
ラストはそれぞれ少しずつ違う。個人的には小説版が好きなので、少し蛇足のようにも思えるが、ドラム缶でのお焚き上げをさらに昇華させたような形なので、これはこれでアリだと思う。
展開が早いのでそれぞれのエピソードがやや上滑りしている部分もあるかもしれないので、もっと深彫りするには原作もぜひ読んでもらいたい。