マンガ、映画の感想をベースに、たまにいろいろ書いてます。


『ソラリス』 リメイクだったんですね

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昔のロシア映画惑星ソラリス』のリメイクだったんですね。全然知らないまま観てました。

なのに、何の説明もないままに「ソラリスと言えば惑星だよな」という連想はあったんですね。不思議なことに。

惑星ソラリスの観測宇宙ステーションで起こる不思議な出来事を調べるために派遣される精神心療医ソルヴィン。この物語はソルヴィンの精神世界を追体験するような形で映画化されています。

リメイクだからかもしれないんですが、テンポもイマイチだし、ストーリーも難解です。盛り上がりもなんだかなぁという感じだし、静かに静かに終っていく……というラストもなぁ……という印象です。

これが小説なら、もう少し共感できたのかもしれないんですが、なまじ映像として「思い出の女性」が出てきたりすると、共感しにくいんですよね。

テーマとしては非常に興味深いんですが。

ソラリスの近くでは、自分の心の中に眠る「思い出の人」が実在化するわけです。それは別れた恋人かもしれないし、死に別れた妻かもしれない。もし自分が同じ立場に立たされたとき、自分ならどうするだろう……そう考えながら物語を咀嚼して初めて、この物語が見えてくるのかなぁと思います。

映画として純粋に楽しい作品かというとそうでもなく。問題提起としては非常に洗練されたテーマであることは確かなんですが。

ううむ。微妙です。

でもこれが「2001年宇宙の旅」以前の作品だということであれば納得です。キューブリック世界に影響を与えているなぁと思える部分が多々あります。

てことでやっぱりこれも元の作品を観たいなぁというところでしょうか。