マンガ、映画の感想をベースに、たまにいろいろ書いてます。


『ほんとにあった! 呪いのビデオ』32

評価:4.0

「運動会」
小学校の体育館の中で行われている運動会の映像。同じ体操着を着た子供の下半身だけが走っているようなシーンがある。確かに、かなりくっきりと映っている。この運動会の少し前に、この学校の生徒がダンプカーにはねられて身体が切断されて死んでしまったというのだが……。

「犬の散歩」
撮影現場を取材するスタッフ岩澤。グラサンはないが、髪は既に短くなっている。
犬の散歩中に、何もないところに向かって吠える犬。そこには何もいなかったが、携帯電話のカメラには女性が映り込んでいるという。さらにその翌日、犬は死んでしまったという。
スタッフは、田舎で子供を産んだ女性が、近所の公園のベンチに子供を捨てに来たが、その女性は自殺してしまい、その公園に子供を探して女性の幽霊が出るという噂を聞く。
映像はかなり荒いが、動画に重ねられた女性の姿は明らかに解像度が高い。また、「かえせ」という声が二回ほど入っている。

「クラブ・イベント」
ライブイベント後に出演者にインタビューする映像で、人の出入りする扉の向こうに、軍人っぽい人の大きな顔が映り込んでいるように見える。ナレーションでは旧日本陸軍の姿だろいうかと言っているが、外国の軍人っぽくも見える。

「不在」
大学のゼミの同窓会映像。不在の先生へのメッセージを語る男性の右手首から先が影のようになって見えない。この後、劇団員をやっている彼は大道具の下敷きになり、右手首を骨折したという。

「Twenty Seven 前編」
製作委員会のスタッフ菊池を巡る話。毎年誕生日に、奇妙なビデオが送られてくるという。
元々『ほん呪』への投稿者だった菊池は、これを製作委員会に送っていたらしい。ただ、送られてきたビデオは廃墟の映像というだけで、特に心霊現象は起こってないため、採用されることはなかったという。菊池の話によれば、二十歳の誕生日以降、引っ越してもビデオは送られ続けているという。
菊池はこの後、『ほん呪』24(名作『ダビング』がある巻)からスタッフとして製作委員会にスタッフとして参加するようになったらしい。
あるとき、菊池に送られてきているテープと同じような内容のビデオが委員会に送られてきた。
ここからスタッフ渡邊(女性)も登場。
投稿者の柏木(仮名)さんに会いたくないという菊池を外し、スタッフ渡邊が取材に行く。
柏木さんは、自主映画を製作していたが、新品のテープに観たことがない映像が映っていたという。
スタッフ岩澤と渡邊は撮影が行われた住宅街で取材する。岩澤の怪しいグラサンはここで再び登場。
取材中、スタッフ渡邊が電柱に奇妙なマークを見つける。赤いテープでいろんな場所に貼ってあり、渡邊はこれが気になるので調べるという。
岩澤は周辺の聞き込みを続けるが、特に収穫なし。スタッフルームに戻ると、渡邊は電柱のマークは付近に複数あったという。
電柱にマークがあった場所を地図上にプロットする岩澤。すると、地図にあのマークが現れ、その真ん中が柏木さんの住所になっているという。魔法陣っぽい。
柏木さんに電話でこの印について聞く岩澤だが、柏木さんは全く気づいてなかったと話す。
つづく。

「シリーズ監視カメラ ネットカフェ難民
最近、ネットカフェ難民だった若者が薬物で自殺したことがあるというネットカフェ。
誰もいない個室に、スウェット姿で裸足の半透明の人の下半身が映っている。

「タクシー」
個人タクシーの車内カメラ映像。男性客を降ろした後、後部窓に女性がすがりつくような姿が映っている。かつて、この近くの山林で女性の刺殺死体が発見されたという。

「赤い人」
消防車が集まって交通渋滞が発生している道路で撮影された映像。車内にはレミオロメンの曲が流れている。
歩道の向こうにあるアパートから歩いてきたような赤い人影が映り込んでいる。
翌日ガス自殺した女性が発見されたという。

「続・Twenty Seven 前編」
柏木さんと待ち合わせするスタッフ岩澤とスタッフ渡邊。待ち合わせ時間から数十分過ぎた頃、岩澤に電話が入り、「もう来なくていい」と告げられたという。
彼のアパートに向かうスタッフ。暗いのに変なグラサンをかけたスタッフ岩澤がチャイムを押すが、反応がない。しかし、部屋の窓から人影が見えるとスタッフ渡邊が言う。カメラには映っていない。
ここで取材を継続するかどうか検討するスタッフだが、グラサン岩澤の姿が怪しすぎて話が入ってこない。
なぜか近くの公園で時間が経つのを待っていたスタッフだったが、買い出しに行ったスタッフ渡邊が、駅に向かう柏木さんの姿を見かけたという。その後、スタッフ岩澤が柏木さんを発見。意味不明なことを言う柏木さんと取っ組み合いになってしまい、柏木さんは逃げてしまったという。柏木さんはその時、買ったばかりの包丁が数本入った買い物袋を落として行ったという。
柏木さんからもう一度話を聞くため、アパートに向かう。スタッフ岩澤は、怪しいグラサンは付けずに(そういうところはちゃんとしてる)、さっきの柏木さんの状態だとカメラはない方がいいと話し、渡邊とともにアパートの部屋に向かうのだが……。ここから衝撃的な展開となる。

問題の映像。廃墟を映した映像の最後に、カメラをのぞき込む眼だけが白いおかっぱの女の子のような黒い顔が映り込んでいる。
ここではこの映像がなぜ「Twenty Seven」という題名なのかは全くわからないのだが、続きは『ほん呪』33で、ということになる。