マンガ、映画の感想をベースに、たまにいろいろ書いてます。


『推しの子』第1巻 「推し」という言葉にまだ慣れないが

評価:4.0

TBSラジオ伊集院光とラジオと』のプレゼンコーナーで紹介されていたマンガ。
主人公は産婦人科医で、あるアイドルの熱烈なファンだった。以前入院していた患者がそのアイドルのファンだったのがきっかけで、病室でPVを流すまでにのめり込むようになっていた。
そんな彼の病院に、そのアイドルがやってくるところから物語が始まる。
正直に言うと、個人的には「推し」という言葉は未だにしっくり来ていない。「推し」というのは対象がふたつあって、好意を寄せる対象と、それを勧める第三者という対象があるはずである。
例えば自分はかつては堀ちえみのファンだったし、長渕剛のファンでもある。しかし、それを誰かに勧めようとは思わない。もちろん、同じファン同士の共感はあるが、第三者にわざわざ推そうという発想はないのである。
好きな気持ちは飽くまで個人の中で完結しているものであり、その気持ちを語ることはあっても、興味のない人にわざわざ喧伝するつもりはないのだと思うのである。
とまぁ、そんな話はどうでもよくて、このマンガは設定がなかなか面白い。
「推し」であるアイドルが産婦人科医の病院に来るということは、そういうことであり、その気持ちの揺れだけでも面白いのに、さらに予想外の展開が続いて、序盤からぐいぐい引っ張り込まれる。
既に第2巻が発売されているということなので、続きも読んでみたいと思っている。
ラジオではほかにも『水は海に向かって流れる』も紹介されていたので、是非読んでみたい。