マンガ、映画の感想をベースに、たまにいろいろ書いてます。


『スパイ・ゾルゲ』 近代日本史のお勉強か

ASIN:B0000CFB32
元朝日新聞記者の尾崎秀実(ほつみ)と、第二次世界大戦前の超有名国際スパイ・ゾルゲをめぐるいわゆる「ゾルゲ事件」を中心とした、近代日本史のおさらい用映画(汗)。

いやぁ、長いっす。びろんびろんに間延びしてます(きっぱり)。

舞台が全部「いかにもハリボテ」という感じのセットだし、ドイツ人もソ連人もみんな英語だし(なんでやねん)。

せっかく当時の銀座の風景やら朝日新聞社屋やらをかなり正確に再現してるのに。服装やら自動車やらカメラやら、細かい時代考証は結構マメにやってる割に、リアリティが全く欠如した雰囲気に仕上がってます。

リアリティという意味では『戦場のピアニスト』の足元にも及ばないです(あれはリアルすぎて気持ち悪くなるんだけど)。

まぁしかし、事件を比較的客観的な立場からきちんと捉えてる印象はあります。それだけに、いろんな意味で残念な感じ。勉強にはなる……かな。

しかし、ゾルゲを映画にするなら、もっとスリリングであるべきだと思うんですが……。ゾルゲもいい人すぎるような……。個人的に、『MONSTER』に出てくるルンゲくらい冷徹な感じの方がいいと思うんですよね(というか、ルンゲが元々ゾルゲをモデルにしてるような気がします)。