評価:
(ぽすれん) (Amazon)やっと観ました(笑)。
世間で注目されればされるほど、すぐに観なくてもいいやと思ってしまうんですが、そういうことってないですか?
まぁ作品自体は特に良くも悪くもなかったです。1986年を舞台としているので、ウォークマンのダイダイ色のヘッドフォンとか、佐野元春とか、渡辺美里とか、いろいろ懐かしいアイテムが出てきます。そういう部分は良かったなぁと。1980年代はやっぱりいい時代だったなぁと。
個人的には山崎努が大好きなので、うっとりしてました。あのおっさんが画面に映ると、何もしてないのに視線を向けてしまいます。ポカンと口を開けてるだけだったり、うつむき加減に座ってたばこを吸ってるだけだったりするんですが、その存在感は否応なく視線を釘付けにさせてしまうというか。
長澤まさみは『優しい時間』のときの方が若く見えますね。ノーメイクで優等生&白血病という役柄のせいかもしれませんが、若々しさがないというか。一方の森山未來は、文句なく名演技だと思いました。「助けてくださぁい!」のシーンもサルコトながら、普段の何気ない高校生っぽいしぐさがいいんですな、この人は。無鉄砲というか、不器用というか。そういうのを自然にできてしまう良さがあります。
映画ということもあって、多少言葉足らずな部分もあるとは思うんですが、正直に言えば「そんなに話題にするほどのものか?」という感じを受けました。
懐かしさ、は確かに感じたし、じんわりと感動はしましたが、社会現象となるほどの深い感動はないように思いました。
こういう最愛の人が死んでしまうという物語はやはり、テレビドラマのように、毎週毎週ボディブローのようにエピソードを積み重ねて、主人公たちと時間と思い出を共有してからじゃないとなかなか深い感動には至らないのかもしれませんね。