評価:
(ぽすれん) (Amazon)個人的な話なんですが、三国志に興味を持ってからというもの、日本の歴史より中国の歴史の方が好きでした。その影響もあって、日本の歴史物(特に時代劇)は意図的に観てきませんでした。
しかし、そういうのはある意味もったいないことだったんだなぁと、この映画を観て思いました。
日本の歴史を知らないので、新撰組がどういう団体で、幕末にどういう立場にあったのかなどの前提知識が全くなかったりします。新撰組って2月26日にどっかに討ち入りする108人くらいの人たちだよね?というくらいの知識です(かなり混乱してる)。
正直に言うと、源義経から、織田信長、豊臣秀吉、水戸黄門、綱吉、新撰組くらいまで、全部戦国時代でしょ?くらいの勢いです。
話が随分逸れました。で、この映画の話なんですが。
「壬生義士伝」が新撰組の話だというのも、観るまでは全く知りませんでした。というか、新撰組自体、いつの時代なのかがわかってなかったような気がします(結局、赤穂浪士より後なのか先なのかは未だによくわかっていない)。
歴史的背景がわかっているのとわかっていないのとで、この映画の評価はかなり変わってくるような気もしますが、背景がわかっていない身としては、結構単純に楽しめました。
吉村貫一郎(中井貴一)の朴訥な雰囲気や言葉遣いが印象的です。おもさげねがんすという言葉も、いろんな場面で効果的に使われています。
斎藤一(佐藤浩市)との対比もミモノなんですが、個人的にはそれぞれの伴侶(夏川結依、中谷美紀)がイイ味出してるような気がしました。夏川結依は単に顔が好みだというだけなんですが(汗)、中谷美紀は存在感が際立っていました。
こういう吉村貫一郎のようなキャラクター、大好きだったりします。周りからは守銭奴のように思われているのに、あのラスト。これは原作も読まなきゃなぁと思いました。
『壬生義士伝』は、テレビドラマ版もあったようで、そちらの方がデキがいいようです。そっちも観なきゃいかんなぁと思います。また宿題が増えますが。
時代劇はおばあちゃんが観るもの、という固定観念はそろそろ捨てなきゃなぁと思いました。
あ、そうそう。ちなみに古い地名が出てきても、どこのことかさっぱりわかりません。最近になってようやく、現在の県名と実際の位置がおぼろげながらわかるようになってきました(汗)。
というわけで、「壬生義士」が何を指しているのかわかってなかったりします。「壬生」ってそもそも地名なのかどうかも怪しいです。おもさげねがんす。
と、書いていたところ、心優しい読者さまからコメントをもらいました。
赤穂浪士の討ち入り1702年。5代将軍綱吉の頃。新撰組が闊歩したのは幕末の家茂、慶喜の時代(1800年代中〜後半)。
壬生に新撰組の駐屯所があり、最初は汚い格好した素浪人軍団だったから、後にはその凶暴性から(池田屋事件とか)壬生狼(みぶろ)といわれるようになったけど、新撰組を幕府に殉じた義子と考える人が新撰組を語る時に壬生義子伝とか言っているようです。
新撰組の副長の土方は新撰組が崩壊した後も生きのびて函館の五稜郭で榎本武揚(たけあき)なんかと最後まで抵抗したというのはついでの話です。
なるほど。そういえばこの映画でも「壬生狼」っていうラクガキはありました。あれは「みぶろ」って読むんですね。そのまま「みぶおおかみ」と読んでました。
ところで、綱吉と吉宗っていつもごっちゃになっちゃうんですがどっちが犬将軍でどっちが暴れん坊将軍なんでしたっけ?