評価:3.0
『コンテイジョン』を観た。
2011年の作品。未知のウイルスの脅威を描いた映画ということで、今の状況のヒントになり得そうなものがないかと思って観てみた。Netflix、Amazon Primeなどで視聴できる。
この映画で出てくるウイルスは潜伏期間が短く、新型コロナよりも感染力も高い。
しかし、興味深いのは、「再生算数」R-0(西浦教授の話にもよく出てくる係数)や、「クラスター」、感染経路調査、「ソーシャルディスタンス」などがそのまんま出てくることである。疫学的アプローチはどの感染症でも同じということなのだろうが、ちょっとゾッとするくらいである。
WHOやCDC、発症源が中国(映画では香港だが)、コウモリのDNA配列に酷似している点、アメリカで流行が拡大し、大量の棺桶を土葬するシーンなども、今現実に展開している状況に酷似している。
もちろん、似ていない部分はたくさんある。新型コロナを経験した今となっては、こうはならないだろうと思う点も多い。
しかし、結局のところ、ウイルスに対するワクチンがある程度長い日数をかけて開発・治験され、全世界に行き届けられるまで、この戦いは続くのだということを示唆している。
正直、映画のデキとしてはイマイチな印象ではあるが、今観ておくべき作品であるという気はする。