マンガ、映画の感想をベースに、たまにいろいろ書いてます。


『フランダースの犬 vol.5』 不憫なネロ

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基本的にかみさんが観るために借りてきている『フランダースの犬』です。

納屋はほとんどストーリーを知らなかったんですが、すっかりハマリつつあります。

第5巻あたりまでのストーリーをざっとかいつまんでみるとこんな感じでしょうか(ところどころしか観てないのでよくわかりませんが)。

アントワープの片田舎に住むネロ。ネロは母方のおじいさんと二人暮らしです。おじいさんは、近所の牧場でしぼった牛乳をアントワープの街までリヤカーで運ぶ仕事で小銭を稼いで生計を立てています。もちろん貧乏どん底一直線です。

ネロは絵を書くのが好きな少年で、やがて絵描きになりたいと思うようになるのですが、おじいさんはネロが大きくなったら立派な農夫か木こりになって欲しいと思っています。

おじいさんとネロは、大地主さんの借家で暮らしているんですが、その大地主さんの娘がアロアです。物語開始直後、ネロの友達の中で唯一の人間です(汗)。アロアは、「いちごアメ」が大好きで世間知らずで無邪気だけどちょっぴりわがままという、典型的なお嬢ちゃまです。『赤毛のアン』のダイアナみたいなもんです。

ネロはアントワープの街で、金物屋の屋台を引く犬パトラッシュと出会います。金物屋はパトラッシュを家畜のように扱い(実際家畜なんだけど)水も与えずにこき使っていました。ネロはそれを見てなんて可哀想なんだろうと思ってました。

ある日、あまりの仕打ちにネを上げて、パトラッシュは道端で倒れてしまいます。金物屋はパトラッシュを見限り、その場に捨ててしまいます。

そのパトラッシュを発見したネロとおじいさんは、家に連れて帰ることにします。

それまで人間にこき使われることしか知らなかったパトラッシュは、ネロとおじいさんの介護のおかげでなんとか元気になりました。

しかし、元気になったパトラッシュのことを知った金物屋は、パトラッシュを奪い返そうとします。おじいさんがなんとか話をつけてくれましたが、パトラッシュを手放す代わりに毎月金をよこせと言ってきます。

元々少ない収入だったおじいさんですが、さらにパトラッシュを買い取るためにお金をためて、金物屋に毎月払う約束をします。

そんなことは知らずにネロは、パトラッシュやアロアと絵を書いたり遊んだりして毎日を楽しく過ごします。

しかし、そんな日々も長くは続きそうにありません。

貧乏なネロのことを嫌っている大地主は、アロアをイギリスに留学させて、きちんとした教育を受けさせる計画を立て始めます。アロアをネロから引き離そうと考えているのです。

金物屋といい、大地主といい、大地主の使用人ハンスといい、その息子といい、正直者のネロにひどい仕打ちばかりです。ネロは貧乏で正直者で絵が上手いだけの少年なのに、みんな何かというとネロにつっかかるわけです。

そんな感じの話です。

昨日の「トリビアの泉」でもやってましたが、日本での初翻訳では「清」なんていう名前に改名させらてしまっていたネロ。ほんとにかわいそうです。パトラッシュが「ブチ」っちゅうのもなんとかならんかったんかと思います。

「ぼくはもう疲れたよ……ブチ……」

ありえない。