評価:
(ぽすれん) (Amazon)観た後、かなり暗い気持ちになる映画です。全体的に消化不良気味ですが。
『ボウリング・フォー・コロンバイン』の方がインパクトは強かったです。
この映画では終始ブッシュ批判に力が傾き過ぎていて、とりあえずブッシュを再選させたくないということ以外何も伝わってこないような気がしました。
昨年の大統領選は、ブッシュ再選の唯一の理由は、ケリィに魅力が足りなかっただけじゃないかという印象だったりします。あれでクリントンばりの容姿でパフォーマーならば、確実に再選はなかったと思うんですけどね。残念。
個人的には、マイケル・ムーアのこういう手法はあんまり好きじゃないんですが、ブッシュが嫌いというのには同感です。特にこの映画や『ボウリング…』で訴えていることが事実ならば、許し難いとさえ思います。
それにしても。
リッチで国粋的な権力者が、プアで非力な貧困層を骨の髄まで利用するという縮図は、安易ではあるんだけど説得力あるんですよね。権力者も権力者の家族も、戦場で戦うわけではない。危険な戦場で戦って、人を殺して、そして死んでいくのはいつも貧しい若者たちなんですよね。
懐かしい『銀河英雄伝説』を思い出します。かのジェシカ・エドワーズ女史がのたまった名セリフ。「あなたはどこにいますか?」それを真っ向からぶつけたという意味では、評価できるかと思います。