マンガ、映画の感想をベースに、たまにいろいろ書いてます。


『カーラの結婚宣言』 知的障害者たちの性

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最近新しい映画も食傷気味なので、ちょっと古い映画でもと思って借りたんですが。意外と楽しめました。コメディタッチの映画なので、『花嫁のパパ』とかが好きな人なら楽しめるかも、です。

主人公は知的障害を持つ女性カーラ(ジュリエット・ルイス)。幼い頃に施設に預けられた彼女が、裕福な家庭に戻ってきて学生生活をし、恋をし、結婚宣言に至るドラマです。

彼女の母親役のダイアン・キートンがまた、母親特有の苦悩をリアルに表現してます。ちょっと悪者めいた演出なんですが、それがまた現実的に映ってます。実際に障害を持った娘の母親なら、こういう感じになってしまうだろうなぁという部分をしっかり演じています。

こういう映画は、欠点に目くじらを立てるよりも、あるがままに良さを認めながら観るのがいいかもしれません。知的障害者たちの持つ「性」の問題にも光をあてています。

『八日目』という映画も、ダウン症の青年の恋愛や性をテーマにしたものだったんですが、そういう意味では『八日目』の方がよくできていました。実際にダウン症の障害を持つパスカル・デュケンヌの演技が絶品だったからかもしれませんが。もう一度あの映画が観たくなりました。

他の映画の話になってしまいました。ええと。『カーラの結婚宣言』ですね。

個人的に、「Mrs. Robinson」がかかるシーンが最高でした。ずっと『卒業』の伏線が張ってあったんですが、ああいう演出で来るかぁ、と。いいなぁ、このシーン。

主演のジュリエット・ルイスは『ギルバート・グレイプ』以来久々に観ましたが、あんまり変わってない印象でした。役柄は随分違うんですけどね。