マンガ、映画の感想をベースに、たまにいろいろ書いてます。


『イノセンス』 限りなく押井的な世界

評価:4.0

イノセンス@ぽすれん (ぽすれん) イノセンス スタンダード版@Amazon (Amazon)
ベースは攻殻機動隊なんですが、これまた完全な押井的な世界が広がっています。

攻殻機動隊を知らない人には地雷でしょうね。さっぱりわからない映画になっていると思います。

同じような意味で、押井守という人の作品を知らない人にとっても地雷でしょうね。特にSTAND ALONE COMPLEXしか知らない人にとってはとても攻殻とは思えないでしょう。

まぁ、『機動警察パトレイバー2 the Movie』『WXIII 機動警察パトレイバー』のように、「シリーズものに押井守が関わるとどうなっちゃうか」を知ってて観る人にとっては、予想通りの展開です。

個人的には非常に楽しめました。やっぱりいいなぁ、バトーは。

全体的に禅問答のような部分が多いし、現実と仮想現実がごちゃごちゃしてるし、全編夢の中のような色彩なので、好き嫌いはわかれると思うんですけどね。

しかし、予備知識の部分で今から観る映画のシーンをバリバリ使うのは勘弁して欲しいです。前作のシーンだけでやってもらいたかったなぁ。

余談)そう言えば、挿入テーマで「とおかみーえみためー」って歌う部分があるんですが、これってちゃんとしたお祓いの祝詞(のりと)なんですね。神社の巫女舞などで、巫女さんたちが唱えたりする祝詞です。「遠神恵為(とおかみえみため)、祓いたまえ清めたまふ」と唱えるのが一般的かも。