マンガ、映画の感想をベースに、たまにいろいろ書いてます。


『アメリ』 犯罪と悪戯の絶妙な境目

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そういえば書いてなかった「アメリ」の感想なのだ。実は先々週借りて観たんだけど、なんやかんやで感想書くのを忘れていた。

★★★

レンタルビデオ屋で「アメリ」のパッケージ(スプーン片手ににっこりアメリ)を見たかみさんは、一言「ちょっと怖そう」という。

しかし、これを観たことのある従兄弟夫婦(旦那がフランス人)によると、「納屋ちゃん、これ絶対オススメ!」ということなのである。

フランス人の旦那も「どして、観ない?」とカタコトの日本語で勧めてくれた。

これは観ないわけにはいかない、とばかりに、いつものTSUTAYA夏見台店でDVDを借りてきた。ほんとにこの店はかなり利用させてもらっている。タダ券くらい欲しいもんだ(笑)。

★★★

冒頭から、嵐のように流れる字幕とフランス語に、うちのかみさんはグロッキー寸前まで打ちのめされた。

だいたい、フランス語の響きがなんともはやよくわからんし、その上大量の字幕が瞬く間に切り替わるので、字幕からは目が離せない……。

かみさんが睡魔に襲われることは必死である。

そんなわけで、途中から日本語吹き替えに変更した。

基本的に洋画は原語で観る主義なのだが、今回ばかりは勘弁である。

こういうときにはDVDってとっても便利である。

でも最近のDVDはメニュー画面がやたら凝っていて、表示までに時間かかるんだよなぁ。ちょっと減点(笑)。

しかもここで実はトラップがあった。

音声日本語だから字幕なんて「なし」でいいやと思って「日本語字幕なし」を選んだのだ。

いや。

普通はそれでいいんだろうけど、フランス語でメッセージが書かれたポスターの場面なんかで出る日本語字幕のことだったのだ。

それに気付いたのは終わってからだったりして。

ううむ。

★★★

で、このアメリなんですが。

はっきり言って、傑作です。

アメリのキャラクターも際立って個性的である。

なんというか、犯罪と悪戯の絶妙な境目を攻めるところが最高。

冒頭の場面で、アメリが隣の家の屋根に登って隣人に仕返しするシーンを観た瞬間、やられたっ!と思ってしまった。

いたるところにちりばめられた美しい映像(それに色使い)、文学的な台詞回し。

それと、吹き替えなのにそれを感じさせないミゴトな声優陣。

吹き替えなんてテレビくらいでしかほとんど観ることないので、あまり比較はできないのだが、この吹き替えはかなりハマッテいた。

「きっとこの人は現在に足跡を残したいのよ!」

最高(笑)。