マンガ、映画の感想をベースに、たまにいろいろ書いてます。


『ドラゴン桜』(1)(2) 受験はもう15年くらい前か

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いつの間にかに歳を重ねている今日この頃。大学受験したのはもう15年くらい前になるんですね。

そんなわけで、数学の公式も英単語も古文文法も、すっかり忘れてしまっています。マクローリン展開とかテイラー展開とか、公式の名前は覚えてますが、それが高校数学だったか大学入ってからだったかの記憶も曖昧です。『大学への数学』っていう黒いハードカバーの参考書が好きだったなぁ。

などという感傷は置いておいて。

河童から再三勧められた受験マンガドラゴン桜を読んでます。ドラゴンさくら、じゃなくてドラゴンざくら、なんですね。どっちでもいいですが。

ストーリーは単純で、資金難で破産同然のダメ高校を再建するために、勉強できない生徒を東大に合格させようとする話です。

基本的に苦手な感じの絵なので、勧められなかったら絶対に手を出してない気がします。

とりあえず2巻までしか読んでないんですが、東大の理科1類なら、効率よく勉強すれば入れないこともないよ、ということを叩き込む流れになっています。とはいえ、生徒は中学校レベルの計算すら四苦八苦なので、合宿組んだりスパルタな展開になっています。現実的には無理っぽい話ですな(笑)。

なんか昔同じようなストーリーのマンガを読んだ覚えがあるなぁ。コロコロコミックだったっけ。『ゲームセンターあらし』あたりの時代。同じように、勉強のできない生徒たちに「勉強って意外にコツをつかめば成績上がるぜ」みたいなことを教え込むマンガがあったような気がします。

でも勉強の方法については、特に突飛なことを言い出すわけでもなく、意外と普通のことを繰り返しやっていく感じです。自分で受験生してた頃、いろいろ試行錯誤しながら勉強方法を工夫してましたが、結局は「苦手な部分は繰り返し手を動かして解いてみる」とか、「教科書に線を引いても覚えた気になるだけなので、ノートに書き出してまとめてみる」とかをしていた記憶があります。そういう部分はやっぱり変わらないなぁ、と。

特に、「他人に教えるために試験範囲をノートにまとめる」というのはよくやってました。この公式を押さえておけば大丈夫という公式を洗い出し、イラスト描いたりしながらまとめノートを作ってたりしたもんです。そうすることで、自分の中で試験範囲を整理することができるんですね。想定問題集を作ったりすると、実際に試験受けたときに「そういう方向で問題出してきたか」と思えるようになって心に余裕ができたりしたものです。

でも、こういう方法は結構時間がかかってしまうのが難点だったりします。なので、よくラジオ聴きながら夜中に教科書読みながらノートにまとめていた記憶があります。テレビもほとんど観れなくて、ゲームもやってなかったし、家にいる時間はほとんど机の前で過ごしてたような気もします。ああ、でもマンガや本はいっぱい読んだなぁ。休憩とか言いながら、実際の勉強時間より長く読んでたり(笑)。

受験生って、ある程度自分のやりたいことを封印して、腰を据えて勉強しなきゃいけなかったりしますが、これを「苦しいだけ」だと思わず、「やりたいことを自由にやれるようになるために自ら設置した越えられるハードル」だと思うことが重要なんですね。

まぁ細かいハードル設定は人それぞれで、「まずはクラストップ3を目指そう」とか「次は学年でトップ10入りを目指す」とか「模試で地域ランキング入りを目指す」とか「偏差値70を目指す」とかいろいろあるわけです。その目標は達成するたびに設定し直しながらやっていく、というのが基本なんですが、初めから無理な目標は設定せず、手近なところからクリアしていくのがいいかもしれません。

仲間内で仮想ライバルを設定し、常に意識しながらやっていた頃もありました。「あいつならこれぐらいやってるはずだから、それを越えるくらいやらんとな」とかね。打倒○○(笑)。努力と根性の『キャプテン』の世界です(笑)。

しかし、受験勉強は視点を変えれば「環境の変化に順応して、目標をいかに効率よく達成することができるようになるか」の訓練みたいなものなので、ゲーム感覚でやってても案外イケるものだったりするんですよね。

そういう観点から見れば、このマンガで提示している勉強方法は別に驚くべきものでもなんでもなかったりします。実際予備校の講義なんかを聴くと、こういう話ばっかりだったような記憶があります。懐かしいなぁ、もう。

個人的にこのマンガの好きところは、「東大入った後のことは知らん」と開き直っている点だったりします。その通り。実際、職場にも何人か東大出身がいたりするんですが、ほんと人それぞれです(笑)。基本的にみんな頭切れるんですが、切れ味が違うというか。

私自身は名もない大学出身なので、東大なんて見上げるばかりなんですが、まぁそういう中でもなんとかやっていけたりするもんなんですけどね。

なんだか思い出話やらなんやらで長く書いてしまいました。そういう意味ではなかなか刺激的なマンガですな。