とうとうこの日がやってきたかという感じです。次世代DVDで2006年末辺りから劣勢だった東芝陣営が、HD DVD事業からの撤退を表明しました。
BDとHD DVDの構図は、かつてのVHSとベータのビデオテープ規格競争の構図と良く似ていたんですね。
VHSとベータの頃は、家庭で映画やテレビ番組の録画を楽しむ手段としては、どちらかを選ばざるを得ませんでした。今とは状況がかなり違います。
今の世の中は、既にDVDが一般的に普及しており、HDDレコーダーも大量に売れました。
ハイビジョンテレビの普及も進んだんですが、映画はDVDでいいやという人も多かったかと思います。私自身もそうでしたし。
そういう状況で規格がふたつに分かれていると、どちらも決定的な差が付かないまま低迷するということになるんですよね。確かに映画や録画もハイビジョンで観たい気持ちもわかりますが、ベータの二の舞は踏みたくない、とあの頃を知っている人たちは思っていたはずです。
ここにきてHD DVDが敗北宣言をし、撤退すると、これまでの買いたくても我慢していた層が一気にBDに流れ込むことになります。
幸い、PS3も結構普及してきましたし、BDプレイヤーの価格もお手頃感が出てきました。BDレコーダーはまだまだ高いですが、それも時間の問題でしょう。さらに追い風なのは、コピー10。デジタル録画をコピーするのが結構手軽にできるようになるわけです。
さらにHDDレコーダーも、MPEG2より少ない容量で高画質録画できるAVC方式の録画ができる機器が増えて来ました。おかげで、HDDの容量も、昔に比べるとそれほど大きくなくても足りるようになってきたようです。
状況はBD陣営にとって全て好転したかのように思えます。消費者は、いよいよDVDから次世代DVDへの移行が急速に進むでしょう。
急速に進めば進むほど、ハード・ソフトともに低価格化が進みますし、高性能化が期待できます。
その頃になれば、きっと東芝もBDレコーダーを出してくれることでしょう。むしろ、東芝もBDに鞍替えしてくれることを望みます（笑）。RDシリーズのレコーダーが好きなので、やはりこの使い勝手を継承したBDレコーダーが出て来て欲しいんですね（汗）。
それまでは、BDソフトだけ勝ってPS3で楽しもうかなと思ってます（笑）。
