マンガ、映画の感想をベースに、たまにいろいろ書いてます。


ハルとラクダ

第9話 事情聴取

ええと。約3年ぶりでしょうか(汗)。『ハルとラクダ』 index 困った状況だと思う。 ここは事務所だ。小金井の片隅にある小さなレンタルビデオショップ『マリオ』。そのカウンターの奥にある狭い部屋だ。カウンターとの間には暖簾があるだけのスペースだ。 …

 第8話 「キャメルクラッチ」

また半年ぶりですか(汗)。終るんかいな、これ。『ハルとラクダ』 index ハルとアイビーエムとぼくの三人は店のカウンターに戻って、トイレに駆け込んだ女の子を待つことにした。アダルトコーナーに散乱したビデオはそのまま放置することにした。片付けると…

 第7話 「暖簾の向こう」

お待たせしました。半年ぶりですいません。『ハルとラクダ』第7話です。『ハルとラクダ』 index 声がしたのはアダルトビデオコーナーだ。店の一番奥にある。レンタルビデオ店には必ずあるコーナーだ。 レンタルビデオ店にとって、商品の価値は「回転率」と「…

 第6話 「ビデオショップ・マリオ」

立て続けに書いてしまいました。この後はしばらく時間置く予定です(汗)。 「ハルとラクダ」 index 「これ、ハルにそっくりやろ?」 アイビーエムがDVDの空ケースをカウンターまで持ってきた。『アメリ』だ。 主演のオードリー・タトゥが大きな目を見開いて…

 第5話「玉川上水入水自殺」

夏の東京というのはどうもジメジメしていていけない。空気はねっとりと身体にまとわりつくようだし、地面は焼けてジリジリと音を立てている。裸足で歩こうものならアスファルトが溶けて足の裏にねばりついてしまうんじゃなだろうか。 そんなことを考えながら…

 第4話 「ラクダ世界への入り口」

いきなりのことでぼくの頭の中は混乱していた。「ラクダ世界」?「あの……。すみません、いきなり」 彼女は申し訳なさそうに頭を下げた。「そんなわけないですよね。『ラクダ世界』なんて……」 そう言いながら、彼女は少しばかり残念そうな表情を浮かべた。細…

第3話 「ぼくとハルとラクダ世界」

Subject: 監督なんてものは From: ラクダ いいかい。ハル、よく聞いてくれ。 映画にとっての監督というものは、砂漠にとってスフィンクスのようなものなんだ。わかるかい? 砂漠にはスフィンクスなんてあってもなくても構わない。スフィンクスがなくたって、…

第2話 「月と映画とハルの手帳」

Subject: 月はどっちに出てた? From: ラクダ ハルへ。月はどっちに出てた?結局のところ、あて先なんてものが何のためにあるのか知ってる?黒ヤギさんのためなんだよ。ぶっちゃけた話。黒ヤギっていう奴はどうしようもないね。その点、ぼくはラクダなんだ。…

第1話 「ラクダさん、ラクダさん」

「イマドキ、わかりやすいテキストなんてミミズのエサの替わりにもなりやしない。わかりにくいテキストがフクロウの肩こりに効かないようにね」 講義の最後に捨てられたそのセリフを、頭の中で反芻してみる。 ミミズのエサですか。 フクロウの肩こりですか。…

創作小説。「ハル」と「ラクダ」と「ぼく」の物語。2002年2月からスタートしてるんだけど、超のんびり連載企画。

「ハルとラクダ」

第1話 「ラクダさん、ラクダさん」 【20020228】 第2話 「月と映画とハルの手帳 」 【20020813】 第3話 「ぼくとハルとラクダ世界 」 【20030812】 第4話 「ラクダ世界への入り口 」 【20040130】 第5話 「玉川水道入水自殺 」 【20040201】 第6話 「ビデオ…