マンガ、映画の感想をベースに、たまにいろいろ書いてます。


『白い巨塔(田宮二郎版)2』 キャストも豪華

白い巨塔 DVD2
第2巻は、第5回から第7回を収録しています。実は第1回から第7回まで2日で観ました(汗)。面白すぎる。

教授候補選考のあたりまで。全国公募に決定したところ。

今回はキャストの話。

唐沢版も豪華なキャストだったんですが、田宮版も豪華です。

まず、里美修二。唐沢版では江口洋介でしたが、田宮版では山本学。原作通り、まじめで堅いイメージにぴったりです。

その奥さんの里見三知代。田宮版では上村香子だったんですが、唐沢版の水野真紀は、かなり原作を意識した演技をしていたんだということがわかりました。というか、口調を完全に真似しようとしてます。そっくり。水野真紀っぽくない喋り方だなぁと思ったのはそのためなんですね。

東教授。田宮版は中村伸郎。これがまた原作のイメージぴったり。定年間際のヨボヨボじいさんなのに、眼光鋭く陰険そう。唐沢版の石坂浩二とは別者です。

財前又一。唐沢版の西田敏行も強烈でしたが、田宮版の曽我廼家明蝶もまた強烈。大阪の成金医者そのもの。いや、医者という雰囲気は微塵もないかも(汗)。欲の皮がほんとに見えそうなくらいの演技です。でも西田敏行も別の良さがあるんですよね。

鵜飼教授。田宮版は小沢栄太郎。でもこれは唐沢版の伊武雅刀の方が個性強いですね。完全に別者です。

東政子。田宮版は東恵美子。唐沢版の高畑淳子のあの早口のイメージが強烈。完全に別者。

東佐枝子。田宮版は島田陽子。これも唐沢版の矢田亜希子の方がお嬢さんっぽくていいなぁ。というか、単純に矢田亜希子の方が好みっていうだけかもしれませんが。別者。

大河内教授。田宮版は加藤嘉。唐沢版は品川徹。これは両方ともにイメージピッタリです。若干田宮版の方がヨボヨボ感があるんですが(汗)。

ケイ子。これが大きく違う。田宮版は太地喜和子。唐沢版の黒木瞳が、銀座の高級スナックのママ的な雰囲気なのに対し、太地喜和子は完全に場末のスナックのママさん。けだるい雰囲気というか、大阪のキタのママは明らかにこっちだろう、という気がします。全く別者ですが、両方ともそれぞれに良さがあります。

金井講師。これは両方とも原作そのままのイメージ。若干田宮版の方がズル賢い雰囲気があります。実はアイフルのCMでチワワ見てウルウルしてるのが田宮版の金井講師(清水章吾)。

佃医局長。田宮版は河原崎長一郎。いい人を亡くしたなぁと改めて思いました。全然別者。

安西助手。田宮版はほんとに大阪人らしい雰囲気たっぷりです。こういう人、いるなぁと思います(笑)。全然別者。

菊川教授。田宮版は米倉斎架年。顔はよく知ってるけど、名前知りませんでした。これも全然別者。

財前杏子。田宮版は生田悦子。唐沢版の若村麻由美の天真爛漫さは見事だったなぁと思いました。全然別者です。

柳原医局員。田宮版は高橋長英。唐沢版の伊藤英明に比べると、普通のおっさんです(汗)。でも顔は知ってるなぁ。全然別物。

岩田重吉。田宮版は金子信雄。いやぁ、これはハマリ過ぎでしょう。強烈というのを超えてます。唐沢版は、田宮版で財前又一役をやった曽我廼家明蝶の弟子曽我廼家文童。文童の岩田はんもいいが、金子信雄にはかなわない(笑)。全然別物。

などなど。原作を意識してる人と全く独自路線に走ってる人がいるんですね。

全体として全然別の作品と言ってしまっていいくらいガラリと変わっているんですが、見比べながら観るとほんとに楽しいです。